箱には古いネジ式の柱時計が二つあります。

どちらもSEIKOSHA

古い物というのはそれぞれの物語を持っています。
これらの時計は縁あって今はこの店にある訳ですが、
今までどんな所で時を知らせていたのかなと、しばしば思いを馳せます。

今回は廊下の先にある一つの時計のお話。

蓋を開けてみると
木枠に文字が…

「昭和二十五年 五月 寛子の時計の勉強のため求めしもの」

これを見つけた時、なんとも胸が熱くなりました。

5歳くらいから時計の勉強を始めたとすれば、
今は寛子さんは75歳くらい。

きっとなんらかの事情があってこの時計を手放されたのだと思いますが、親御さんの子をおもう気持ちはまだここに刻まれています。

 

寛子さんとこの時計がもう一度出会えたらどんなに素敵でしょう。

そんな事を思っています。

寛子さん どこかでこの記事をご覧になりましたらきっとご連絡下さい。